額縁屋をしていて ふと思うことをかたくるしくなく日記調に綴っていこうと思います
額縁の黄袋(きぶくろ)のお話
絵画を収納するものとして 段ボール箱・袋があります 袋に入れて、それから箱に入れ収納したり 持ち運びしたりします 当社では 箱には2種類ありまして あわせ箱(お菓子の箱みたいな)と差箱(差込箱)の2種類 額縁を入れる袋は ビニール袋と黄袋 の2種類あります どっちがいいって?・・・断然 差箱と黄袋です ただどちらも人の手による手工業で手間ひま代が案外高いです
それでは 額縁の黄袋ってなんで黄色なの?
これはむかし ウコンを使用して綿布を染めていましたから黄色です お酒を飲まれる方はウコンをたまに飲みますよね カレーを白いTシャツに落っことしたときのあの色です
ウウコンは防虫効果があって作品の虫食い防止に適していたからです でも今は違う色素で染めていますので・・・昔の名残です
額創庵では 色のバラエティで8種類 布の違いでもう2種類 用意できます
油彩・油絵額縁の大きさってどこからきたんだろう?
油彩・油絵額縁の大きさってどこからきたんだろう?正直言って完璧に答えられる業界の人も数えられるぐらいでしょうね という私もその一人ですが・・・そこで再確認の意味でかんたんに説明します
額縁のサイズ その題一歩は M(海景)サイズからなんです いまはF(人物)サイズが主流ですが 根本はMサイズ
黄金比 というのがあって 一番美しい比率は 1 : 1.618 らしいのです 古代ギリシャのパルテノン宮殿の縦横比とかも黄金比でできているそうです それをキャンバスの大きさにしたのがMサイズです Mサイズを2分割した縦横比率を持つサイズがFサイズです 1:0.809
短いほうを1とすると 1:1.236 M→F ができたということになります
ではP(風景)サイズは? といいますと M→Fの黄金比の流れと関係なく縦横比が 1:√2(1.414)からきているようです 紙の大きさでA4とかありますがあれの比率と一緒です
「A0号」 は 841×1189 ㎜ の紙ですがですが 縦横の比を1:√2で面積が1㎡になる用紙を「A0」としたのです 841 ㎜×1189 ㎜(1×1.414)=99994(約1㎡) でしょ それでは 額縁のサイズ表が きっちりその比率になっているかといいますと 少しずつずれています F・P・Mの長辺と短辺に互換性を持たせるため少しずつずれています たとえば F8(455×380)とF10(530×455) F8の長辺と F10の短辺がいっしょです そんなことって比率どおりにするとありえません
でも額縁屋にとっては便利ですよね そんなこんなで微妙にずれてます
デッサン・水彩額縁の大きさってどこからきたんだろう?
デッサン・水彩額縁の大きさってどこからきたんだろう?デッサン額縁の呼び名の由来とかを考えます 規格サイズ デッサン額の呼び名は表の通りですが色分けで流れがわかります
1,大きな流れは ガラス・鏡1枚からの取りサイズです グレー色です
2,もうひとつは紙のサイズからです イエロー色です
3,最後にエイトバイテンで印画紙・フィルムサイズです ブルー色です
日本の額縁の歴史は 姿見・鏡の周りのフレームに深く関係し 鏡の取りが額縁のサイズに影響を与えたと思います 100平方フィート(100平方尺)の鏡から何枚取れる大きさで呼び名があります (約)1フィート=1尺=0.303m
デッサン額縁の大きさ名称(呼び名)の由来は深く歴史を感じさせます ただ デジタル機器が全盛を迎えた現代ではその役割も徐々に終わろうとしているのではないでしょうか
デジタル全盛の時代 A0は 縦横比率 1:√2 縦横のかけた面積が1㎡になる紙 A0 - 841×1189 ㎜
B0は 縦横比率 1:√2 縦横のかけた面積が1.5㎡になる紙 B0 - 1030×1456 ㎜ です
それを半分したらA1・B1・・また半分したらA2・B2・・となっていきます
わかりやすい・・・